2011年ジェルコリフォームデザインコンテスト九州支部最優秀賞

受継いだ想いと日本文化を合わせた長屋風外観

写真館を営まれるオーナーからの依頼。
亡きご主人（享年57）の後をオーナーとして引き継がれた奥様より、隣地の民家が空家になったのを機会に、
ご主人の後を継ぎカメラマンとして日々仕事に励む息子さん（28才）の部屋をそこに造りたいというご依頼から。
写真を学ぶ為アメリカに留学されていましたが、先代の後を継ぐ為に途中で留学を断念。
ご子息の思い描く空間を作って欲しいという要望でした。

受継いだ想いと日本文化を合わせた長屋風外観

和のテイストと、アメリカから遊びに来た友人が喜びそうなデザインということで、長屋風の外観に仕上げました。
正面のサッシには木格子を取付。歩道ぎりぎりだった玄関を後退させてエントランスポーチを設けました。
玄関には小さな坪庭を造り、植栽だけでなくご友人の創作生花などが飾られるようになっています。
1階は写真館の仕事に励まれる毎日。仕事以外にもクリエイターとしての作品も沢山あると思い
小さなギャラリースペースを設けました。
2階は息子さんの部屋という事で、階段室からダークでモダンなイメージでしあげています。
思い描く通りにとはいえ、予算も限られており階段は昔の板壁をそのままペイント。
それがかえって良い具合に木目が透かしで浮き出て息子さんの持つイメージに近づいたようです。
床はあえて畳敷きにし、その中には最新器具があるという空間。
和風うという型にはまらない「和」な風になるようプランしています。